数寄という狂気

興味は多いけれど,それが趣味には至らない。

それが自分だと思っている。

数寄者を名乗るには狂気が足らないのである。

基本的に醒めていて熱情的になることが少ない。

常に自分の「好き」を疑ってしまう。

悲しいことに。

人間として大切な部分が欠落しているのであろう。

だからこそ,数寄に焦がれてしまう。

人間になりたいとあがく獣のように。

狂気が欲しい。

ただ一心にそのことに熱中できる狂おしい程の感情が。