好きを語ろう第4回:ジェフリー・ディーヴァー『魔術師』

今年はジェフリー・ディーヴァーの〈リンカーン・ライム〉を読んでいます。

サイコパス的な猟奇殺人ミステリィ欲に飢えていたんですよね。

で,『ボーン・コレクター』から読み始めたのですが,これが大当たり。

もっと早く手を出していればなあと思うことしきりであります。

何と言っても,特殊技能を持った捜査官たちの群像劇というのが楽しい。

個人的には変装の名手であるフレッド・デルレイが大好き。

その神出鬼没さがたまりません。

勿論,卓越した分析能力を持つリンカーン・ライムその人も好きなんですけどね。

で,一番最近読んだのが『魔術師』。

今回の敵役がほぼインチキレベルの奇術師というのが素敵過ぎます。

存在が被るからなのか,フレッド・デルレイが登場しなかったのが残念。

変装の名手同士の丁丁発止を観たかった気がします。

とは言え,事件の真相そのものはこれまでに比べれば予想し易い。

尤も,これは単に〈リンカーン・ライム〉の文法に慣れてしまっただけかもですが。

シャーロック・ホームズ〉直系の推理小説好きならお勧めです。

毎度ある最終盤での二転三転する展開に胸躍らずにいられません。

好きを語ろう第3回:春河35『文豪ストレイドッグス(12)』

一時期程の熱は自分の中では感じなくなったかなあ。

文豪異能戦闘漫画といういい意味で悪質な設定は好み。

迂闊に歴史に名を残すとえらい目に会いますね。

ポートマフィアがすっかり仲間っぽくなったのはあまり気に入らない。

何よりも組合勢の出番が殆ど言っていいほどないのは残念。

モンゴメリーとか大好きなんだけどなあ。

まあ,今はドストエフスキーとの戦いが主なんで仕方ないんだけど。

早くクリスティも本格的に参戦して欲しいものでありますよ。

尾崎紅葉とか樋口一葉はそれなり見せ場が多くて嬉しかった。

そして,福沢諭吉の不在を埋めるのが江戸川乱歩ってのはいいよね。

国木田や谷崎,花袋あたりの存在感も良かったです。

福沢諭吉森鴎外の師匠が登場したけれど予想通り過ぎるのはちょっとアレ。

異能も当然のようにあの作品から取られているしね。

もうちょっと期待以上に予想外の展開を望みたいものです。

初期の新鮮味が薄れてしまった感はありますねえ。

好きを語ろう第2回:水谷フーカ『14歳の恋(7)』

14歳の切なく甘酸っぱい恋模様を描く群像劇の第7巻。

長井君と日野原先生のふたりがたまらない。

中学生男子と大人の女性という組み合わせは最高ですね。

同じことは一瀬君にも言えるんだけど。

勿論,彼方と和樹の主人公組も可愛いです。

特に進学志望届のお話が素敵でありました。

思わずジタバタジタバタしたくなってしまいます。

今巻で一番好きな場面は音楽室で無意識に頬を寄せる長井君と日野原先生。

なんてことのない描写なんだけど,心に沁みるものがあります。

いやあ,もう,本当に好きな作品です。

好きを語ろう第1回:江戸川乱歩『明智小五郎事件簿(III)蜘蛛男』

集英社文庫から刊行中の『明智小五郎事件簿』を読んでいる。

編年体で再編集されているので時代の変化が面白い。

或いは明智小五郎の探偵としての遍歴も感じ取れる。

『蜘蛛男』は怪奇色が割合に強めで大変好み。

ただ,改めて冷静に読むと酷い展開であるようにも感じる。

何度か明智小五郎も失策を繰り返しているしね。

怪人としての蜘蛛男にはあまり面白味がないかなあ。

それよりも彼の手下として働く青年の方が興味深いです。

内容はあまり覚えていなかったけれど,石膏像に模された美女の腕というのは素敵。

この部分だけは強烈な印象で想い出に残っておりました。

しかし,最終章の展開のあっさり感は凄いなあ。

あと,あんなに簡単にピストルの銃弾だけ抜き取れるものなのかしら。

一度はやってみたい技でありますけれどね。

好きを語ろう(美術篇)

はっきりと西洋絵画偏重。

特にルネッサンス期の作品が大好き。

題材は聖書や神話,伝説に由来するものかなあ。

同傾向にあるラファエル前派も好きですね。

或いは作品に意味を持たせない耽美主義なんかも。

逆に苦手なのは印象派に由来する美術派。

ポスト印象派キュービズム,フォービズムは理解出来ません。

単に自分に美術鑑賞者としての素養がないんだろうけれど。

よって,20世紀以降の近現代芸術は趣味外となります。

ポール・デルヴォールネ・マグリット等は例外だけどね。

あー,サルヴァトーレ・ダリやポール・デ・キリコあたりもか。

オディロン・ルドンも忘れちゃいけなかった。

あとは博物画や静物画は意外に好き。

特にヴァニタスを描いた作品は心惹かれます。

ブリューゲルの版画も大好きよねえ。

例に漏れず,幻想的な作風の絵画には魅せられてしまいます。

西洋画偏重とは言ったけれど,最近は東洋画も少しずつ観ている。

特に浮世絵は面白い。

河鍋暁斎歌川国芳月岡芳年あたりはとりわけ楽しい。

また,日本画でも博物画は大好きです。

あとは幽霊画や妖怪画。

近現代の日本画には全く明るくないのですが,東郷青児の作品は大好き。

もう少し日本画を含む東洋画は勉強したいものです。

趣味の枠組みを広げて行くのが今後の課題でありましょうか。

美術的な素養のなさは自覚しているので審美眼は最早諦めているけれども。

そのあたりは知識で補っていきたいものであります。

好きを語ろう(映画篇)

割と雑食,ではないかな。

明らかに苦手なのは邦画。

観ないわけではないけれど,積極的に観たい作品は少ない。

アニメや漫画の実写映画化は大好物だけどね。

剥き出しの地雷作品って心奪われるじゃないですか。

特撮はなんだかんだで結構観ている。

テレビの本シリーズはあまりきちんと観ていないのにね。

アニメはものによるけれど,総じて多くはない。

自分の鑑賞する映画の大半はやっぱり洋画ということになっちゃいます。

それもハリウッド系の大作が多い。

個人的には単館系の作品も好きなんだけど,地方在住の身には機会が少ないのよね。

どうしても観たければ,都会までの遠征を敢行することもあるけど。

基本的には娯楽映画大好き。

爆発分が多ければ多いほどいい。

知能指数が下がりそうな映画は評価が高くなります。

後はやっぱりアメコミ原作の映画が好き。

アメコミ自体は全く読んでいないんだけどね。

ホラー映画はものにもよるけれど,積極的に観に行きたい。

スパイもの大好き。

逆に感動を強制されるやつはあんまり好きじゃない。

好きな女優は断然アマンダ・サイフリッド

スカーレット・ヨハンソンやレア・セドゥもいいよね。

勿論,ミシェル・ロドリゲスも忘れちゃいけない。

レイチェル・マクアダムスもかわゆいねえ。

このあたりは出演するからという理由だけで観ることもあります。

ミア・ワシコウスカクロエ・グレース・モレッツもか。

観たい映画はなるべく劇場で観たいなあ。

というか,DVD或いはBD化されて,観ることは殆どない。

映画は劇場で見るものという認識になっています。

その方が集中できるしね。

 

明日は「美術」篇になるかなあ。

ちょっと微妙。