好きを語ろう第4回:ジェフリー・ディーヴァー『魔術師』

今年はジェフリー・ディーヴァーの〈リンカーン・ライム〉を読んでいます。

サイコパス的な猟奇殺人ミステリィ欲に飢えていたんですよね。

で,『ボーン・コレクター』から読み始めたのですが,これが大当たり。

もっと早く手を出していればなあと思うことしきりであります。

何と言っても,特殊技能を持った捜査官たちの群像劇というのが楽しい。

個人的には変装の名手であるフレッド・デルレイが大好き。

その神出鬼没さがたまりません。

勿論,卓越した分析能力を持つリンカーン・ライムその人も好きなんですけどね。

で,一番最近読んだのが『魔術師』。

今回の敵役がほぼインチキレベルの奇術師というのが素敵過ぎます。

存在が被るからなのか,フレッド・デルレイが登場しなかったのが残念。

変装の名手同士の丁丁発止を観たかった気がします。

とは言え,事件の真相そのものはこれまでに比べれば予想し易い。

尤も,これは単に〈リンカーン・ライム〉の文法に慣れてしまっただけかもですが。

シャーロック・ホームズ〉直系の推理小説好きならお勧めです。

毎度ある最終盤での二転三転する展開に胸躍らずにいられません。